【 The Crafted Table 】手仕事の積み重ねによって形作られる “工芸的な食卓”

 

当ホテルは今年で開業25周年を迎え、これまで館内に多彩な現代アートを展示し、“感性を刺激する滞在”をお届けしてまいりました。この節目の年を飾る特別企画として、代表作《Heel-less Shoes》で広く知られ、近年は伝統工芸の技法を、現代に再提示する革新的な作品を数多く手がける現代美術家・舘鼻則孝氏とのコラボレーションを開催いたします。

舘鼻氏の創作への理念と、25年間地域の文化と美食を大切にしてきたホテルの価値観が重なり、この特別な企画が実現しました。舘鼻氏は富山市八尾町の和紙工房「桂樹舎(けいじゅしゃ)」とともに新たな工芸作品を制作しており、その工芸的要素を本企画にも取り入れています。ホテル内レストラン「Trésonnier(トレゾニエ)」では、桂樹舎とコラボレーションした和紙工芸品を器として使用するほか、型染めから着想を得たコラボレーション料理、お客様自身が仕上げを楽しめる“工芸的なデザート”をご提供いたします。

舘鼻氏の作品展示と美食を五感で味わう“工芸的な食卓”。

25周年を彩る唯一無二の滞在を、ぜひご堪能ください。

 


 

■コラボレーションメニュー

 

Trésonnier 田中シェフ × 舘鼻則孝

 


前菜 “ TATEYAMA Veau ”

舘鼻氏のアーティスティックなデザインと、シェフの感性豊かな料理が響き合う、特別なひと皿。旬菜を使ったソースでアートを描き、その上には立山仔牛のローストと自社農園で育まれた野菜、八尾産ベビーリーフを添えました。25周年企画を彩る、美食とアートの出会いを、ひと皿で表現します。

 

 

Dessert

一枚のお皿をキャンバスに見立てた「食べるアート」。舘鼻氏デザインの特注シートを用い、ゲスト自ら仕上げのソースを描くことで、その一皿は唯一無二の作品として完成します。ここでしか体験できない、工芸的なコラボレーションをお楽しみください。

 

雅樂倶 菅生シェフパティシエ × 舘鼻則孝

 

 

特製ウェルカムスイーツ

香ばしいごまを練り込んだタルト生地に、豆乳とホワイトチョコレートのクリームを重ね、稲妻をかたどったチョコレートを添えて「雷雲」を表現しました。天然由来の色素で染めたブルーのチョコレートは空の広がりを連想させ、舘鼻氏の世界観をより鮮明に映し出しています。
ソムリエ考案の音を楽しむオリジナルビアカクテルとともに、特別な滞在のはじまりを鮮やかに彩ります。

 

※コラボレーションメニューは、季節により内容が変更となる場合がございます。

 


 

ホテル内にはレストラン「Trésonnier(トレゾニエ)」を中心に、舘鼻氏の工芸的な作品を多数展示しております。毎週金曜・土曜には宿泊者限定で「アートツアー」を開催し、舘鼻氏の作品をはじめとする現代アートをご紹介します。作品は滞在中に通る動線上に配置されており、歩みを進めるたびに新たな表情と出会えます。心に残る作品との出会いも、この滞在ならではの魅力です。

 

 

Descending Painting “Thundercloud”, 2025
舘鼻則孝 × 桂樹舎(富山・八尾町)

2024年

 

室町時代から続く「越中八尾和紙」を用いて、型染め技法によって制作された作品。現在の八尾和紙の特徴でもある「型染め」は、大正末期から昭和期にかけて柳宗悦によって提唱された「民藝運動」に起因して、西欧の近代文化の陰で失われていく民衆の文化にかけがえのない美を見出し残していこうという思いとともに重要無形文化財(人間国宝)「型絵染」保持者の芹沢銈介を中心に作り上げられた歴史があります。そのような文化的背景を重ね合わせると、東京藝術大学・染織専攻出身の舘鼻則孝ならではの視点が込められた作品とも言えるでしょう。

「雷」や「雲」は、古くから日本で描かれている伝統的なモチーフでもあり、日本で古くから伝わる自然崇拝におけるアニミズムの思想にも繋がる象徴的なモチーフ。舘鼻が描く「雷雲」の絵図は、「天と地」や「生と死」の境界線を隠喩するものとして描かれ、シリーズ制作当初は仏教絵画の「来迎図」や神社仏閣で見ることができる「しめ縄」や「紙垂(しで)」から着想を得たと語られている。
展示場所:本館B1F Trésonnier店内

 

 

Heel-less Shoes
2021年

 

《Heel-less Shoes》は、江戸時代の花魁が履く高下駄から着想を得て制作された舘鼻則孝の代表作です。2010年に東京藝術大学の卒業制作展で初めて公開された本作は、米国歌手のレディー・ガガに愛用されたことでも世界的に知られています。舘鼻は、レディー・ガガの専属シューメイカーとして、約2年間で25足以上の作品を提供しました。
展示場所:新館1F メインロビー

 

その他、多数の作品を展示しております。

 


 

現代美術家
舘鼻則孝|NORITAKA TATEHANA

Photo by GION

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1985年 東京都生まれ

東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻卒

 

創作活動の概念として「Rethink」を掲げ、日本の伝統文化や伝統工芸技法を活用して現代の価値観を表現する作品を多数制作。

代表作《Heel-less Shoes》は、米国歌手レディー・ガガに愛用され、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館などに永久収蔵されている。

 

Trésonnier シェフ
田中逸平|IPPEI TANAKA

 

 

 

 

 

 

 

 

1985年 大阪府生まれ

 

幼い頃から料理をすることが好きで、10代後半にフレンチの料理人を志す。2010年、リバーリトリート雅樂倶内フレンチレストランの立ち上げに携わり富山へ。その後、京都のフレンチレストランでの約1年間の修業を経て、2019年レストラン「レヴォ」スーシェフに就任。2020年Trésonnierのシェフへ就任。

 

リバーリトリート雅樂倶 シェフパティシエ
菅生吉信|YOSHINOBU SUGO

 

 

 

 

 

 

 

 

1978年 岩手県生まれ

 

自動車専門学校卒、元自動車整備士という、異色の経歴。2011年に岩手のホテルでパティシエとしてのキャリアをスタートし、以降は秋田、宮城、福島と、東北各地で長年にわたり修行を積んできた。鋭い感性と確かな技術を磨き上げ、2024年よりリバーリトリート雅樂倶シェフパティシエへ就任。

 


 

■開催期間

2025年9月13日(土)~2026年3月末(予定)

※館内展示作品は、予告なく変更される場合がございます。

 


 

■ご予約・お問い合わせ

リバーリトリート雅樂倶|RIVER RETREAT GARAKU

TEL:076-467-5550
E-mail:info@garaku.co.jp

 

期間中、Trésonnier(トレゾニエ)でご夕食をご利用のお客様は、皆様コラボレーションメニューをお楽しみいただけます。

皆様のご来館を心よりお待ち申し上げております。